水道水が科学物質などで水質汚染されると人体や生態系に影響が出ます。

水質汚染の状況と対策

水質汚染された海

国内外を問わず水質汚染の問題は多数あります。
国や自治体、水道局では私たち身近な環境にある水の水質調査を行い、工場などへ一定の管理基準を設ける対策を講じています。

 

はたして現在も水質汚染問題は現存するのでしょうか?
国内・海外の水質汚染の状況と対策をまとめました。

 

過去には水道水から問題が出たこともあった

 

近年は日本の水道水に関連した水質汚染の問題は発生していませんが、過去に遡れば水道水の問題を疑われるトラブルが多数ありました。
代表的な事例は1990年に起こった広島市のカンピロバクター集団食中毒です。
水道水に原因があったかは明確に確認できませんでしたが、集団食中毒が発生した地域の水道水は塩素消毒等の滅菌処理をしていないことが問題視されました。
その後は全国で水道設備の滅菌処理が見直されるようになって、水道水が原因の大きな食中毒事件は発生していません。

 

そもそも飲み水は異変に気付きやすい

 

狭い範囲で見れば、水道管の経年劣化などで赤茶色の水が出るなど、明らかに問題がある水道水が出ることがあります。
飲み水は基本的に無色透明に無臭で味がしません。
異物が混入した場合は匂いや味、色から何かしらの異変に気付くものです。
普段飲む水の安全性が高い日本では、水質汚染が深刻な水は一口飲んだだけで気付くので、大きなトラブルに発展しにくいです。

 

水質汚染で人が死ぬことはあるの?

 

世界の中でもっとも深刻な水質汚染問題を抱えていると言われているのがバングラディシュです。
HRW(国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ)によると、現在も2,000万人がヒ素に汚染された水を飲用している報告がされています。
そしてバングラディシュ当局によると年間4万3,000人がヒ素に汚染された水の影響で死んでいると言われています。

 

水質汚染された飲み水が影響を与えているのが明白ですが、2,000万人に対して年間4.3万人の死亡は、約500人に1人の割合です。
高い死亡率ではありますが、全員が水質汚染された水だけで死んでいるとは言い切れません。

 

毒物混入は別ですが、ヒ素やダイオキシンによる水質汚染で即死することは滅多にありません。
水質汚染の水は少しずつ人間の身体を蝕んでいいきます。

 

日本で起こったダイオキシンによる水質汚染事件

 

2000年に神奈川県藤沢市にある引地川において、基準濃度を大きく超えるダイオキシン汚染が発覚して問題になりました。
一部の工場が汚染水を川に流していた可能性が高く、長年にわたって水質汚染が続いていた可能性があります。
国・県・市が調査を行って原因究明の対策を講じられて現在は解消しましたが、引地側の河口はサーフィンや海水浴場で有名な鵠沼海岸があります。

 

水に溶けにくいダイオキシンの特性から、河口や河口周辺のビーチに訪れた人に悪い影響を与えていたのは確実ですが、水質汚染が原因で体調不良を訴えた事例はありません。
日本は水質基準が高いため、大きな問題として取り上げられましたが、発展途上国や中国など海外では、こうした工場による水質汚染問題が現在も多数発生していると言われています。
国や自治体、工場が対策を講じていますが、すぐに人間が健康被害を受けるほどの水質汚染がなければ、危機感を抱いていない地域もあるのが現状です。

 

まとめ

プラスチックごみ問題を象徴した画像

水質汚染の原因は大半が人間による影響です。
水質汚染を防ぐには、人間が原因を無くす取り組みをするとともに、定期的な水質検査や滅菌消毒をするしかありません。

 

水質汚染による健康被害は少しずつ蓄積されていくので、危機感を持っていない国や地域があるのも事実です。
昨今は、ストローなどのプラスチックゴミの海洋汚染が、魚を食べる人間に悪影響があることから、世界中でプラゴミ削減の運動が起こっています。

 

国内でも一部で軽微な水質汚染が残っている可能性は高いですが、全体的には間違いなく改善しています。
東日本大震災で大規模な水質汚染が発生した際も、影響を受ける食材を流通させないなどの対策で人体への被害を最小限に抑えることができました。